養護施設での実習その2
1日目の実習を終えて一週間後、2日目の実習が行われました。
通しで2日間ではなく週をまたいだスケジュールはコロナのせいなのかは分かりません。
でも子供と触れ合うワクワク感が週をまたいだおかげで長くもてたので何か得した気分です。
養護施設に預けられた子供の中で大きい子は普通の幼稚園に通います。
丁度僕達の実習した時は幼稚園の運動会の日でした。
「先週一緒に遊んだ子供達の幼稚園見に行ってあげて下さい」
シェパードさんに提案されて僕達夫婦は他の親御さんにまみれて児相の子供達の姿を見に行きました。
「先週の子供達すぐ分かるかな」
一日だけ会っただけなのに奥さんも我が子を探すようです。
ただ2人ともシェパードさんに釘を刺されてました。
「子供達の本当の親が来ます。ただ見るだけで手を振ったりアピールするのはやめて下さいね」
わかってはいるのですが、少しモヤモヤしました。色々理由はあるにせよ、子供達を養護施設に預けておいて、こういう時に子供の可愛い顔見に行くなんて。
園児達のお遊戯演舞のコーナーで僕は先週仲良くなった子供達の姿を探しました。
「あ、いた!」
先週泥だらけになりながら遊んだ子供を見つけました。
僕は彼を食い入るように見ました。
子供は笑顔で演技をしてます。
それは一緒に遊んだ時に見せた表情と全く違うものでした。
ふと子供の目線の先に目を向けました。
1人の男性が一生懸命手拍子をしてます。
その手拍子を受けてその子は更に元気いっぱい演技しました。
多分手拍子をしてた男性は本当のお父さんなんだろう。
僕のようなお父さんになりたい人より、子供は本当のお父さんが必要。
今は何らかの理由で一緒にいれないけど、子供はまた本当の親と一緒にいたい。
無茶苦茶当たり前な事を目の当たりににして少し不安になりました。
僕は本当に血の繋がってない子供の親になれるのか?
彼らの親になっていいのか?