推薦待ち
面接、家庭訪問を経て僕達夫婦をライオンちゃんの養子縁組に推薦して貰う事が決まりました。
この後の流れとしては、支援団体の推薦で児童相談所と今ライオンちゃんを保護している施設が協議。
その話し合いで僕らが養子縁組になる事に問題なければ、ライオンちゃんと初面会。
まずは里親として子供を養育。
養子縁組の手続きを進める為に、本当に僕達がライオンちゃんの親になる事に問題ないか半年程調査、観察。
問題なければ裁判を経て、ライオンちゃんは晴れて僕らの家族に。
と、まぁ、まだまだこんなにも長い行程が待ってます。
里親の資格を取るのに1年程かかったのに、更に時間が…
でも、ライオンちゃんの親になるように支援団体が推薦してくれる事になって、具体的に家族を作るスタートがきれる事になったんです。
「子供を迎え入れる用意しなきゃ」
僕達は購入した家のDIYを進めました。
レッサーパンダさんに指摘して頂いたような子供の目線に立った家の環境作りをしなければなりません。
スタート切れる事になったとはいえ、僕達には時間がありませんでした。
面接、家庭訪問を支援団体が推薦してくれる事になったのは4月。
ライオンちゃんは来年度小学校に上がる時期。今幼稚園の年長さんの年だから、本来であれば友達と沢山遊んで公共性を育んで行く時期です。
でも、ライオンちゃんはその大事な時期を、新しい親との親子関係を作らなければいけません。親子関係という根っこがしっかりあって、ようやく彼らのコミュニティが生まれるんだと思います。
それが出来ないと学校のような広いコミュニティに放り出されても、上手く対応出来ないんじゃないだろうか。
ライオンちゃんが元気な学校生活送る為にも僕達が親子関係しっかり作らなければいけません。
でもその時間は1年もありません。
玄関周りや庭など大掛かりなところはプロに任せて、ライオンちゃんが住みやすい環境作りを急ぎ、初対面の日に備えました。
そんな準備が1週間経ち、1ヶ月経ち…
支援団体から何の連絡もありません。
もしかしたら推薦がうまくいってないのか?
今ライオンちゃんを保護している施設との協議はどうなってるんだろう?
色んな不安が押し寄せてきました。
僕は支援団体に問い合わせました。
「時間かかって申し訳ありません。ライオンちゃんを保護してる施設と児童相談所も交えて今まだ協議をしてる最中でして、もう少し待って頂いて良いですか?」
電話口のレッサーパンダさんは大変恐縮した口調でした。
詳しく聞かなくても、協議が上手く行ってないと明らかに分かる口調でした。
電話したのは7月。
新年明けてすぐに動き出した養子縁組はもう夏になってしまってました。